ナレッジの向かう先

about Knowledge Management and Information Strategy

勉強会やセミナーをやりたいときの大事なポイント (2) :準備編

前回の記事では、主催するにあたって

「ゴールを明確にすること」

knowledge-management.hatenablog.com

に触れました。

今回は、準備をどこまですればよいかについて触れたいと思います。

 

準備は品質に直結する

 業務においても設計が重要であるように、セミナーを開催するにあたっても
準備は非常に重要です。

大きく分けて

  • 何を、どの程度まで準備すべきか
  • どのくらいの規模のセミナーであれば、どこまで準備すれば十分か

この2つについてこれまでの経験を踏まえてお話し致します。

まず何を準備するのか

must 事項

  • 会場(アクセス、収容人数、プレゼン設備、音響設備、利用料金)
  • イベント公式サイト(予約管理ツール)
  • セミナーのコンセプトとゴール設定
  • 運用スタッフ連絡用ツール(slack など)
  • 社団法人などの第三者法人格の口座(スポンサーからの資金援助を受ける場合のみ)
  • 予算計画(運用に費用が発生する場合のみ)
  • スケジュール計画
  • 当日までのスタッフ人員
  • 対応マニュアル
  • アンチハラスメントポリシー
  • 事前チェックの要項とスケジュール

 

better 事項

  • ステッカー
  • ネームプレート
  • 会場案内用スライド
  • イベントロゴ
  • 懇親会
  • 録画機材
  • アンケート
  • 司会進行役の手配(素人)
  • 資料の事前確認
  • 登壇者、スタッフ用控室の確保(荷物保管のためセキュリティを担保する場所)

best 事項

  • スタッフTシャツ
  • 会場BGM
  • 登壇席用パネル(イベントロゴ + スポンサーロゴ:写真掲載時に有効的)
  • バックパネル(インタビューパネルとか幟・看板のようなもの)
  • 司会進行役の手配(セミプロ、プロ)
  • CM動画(懇親会や休憩の際にプロジェクタで流す)
  • リハーサル
  • ライブ配信機材
  • コーヒー、ドーナツなどの軽食(1日イベントの場合)

といった感じかと思われます。
どのような簡単な勉強会や小規模のセミナーであっても、
must 事項にあげた内容は準備を徹底しておくと安心です。

社内勉強会などライトなものであれば、
アンチハラスメントポリシーはなくても問題ありません。

社内勉強会の運営については別記事で触れたいと思います。

 

better 事項は、150人以上~300人以下くらいの規模の
セミナー、カンファレンスでは必須事項に近くなってきます。
参加者が150人を超えると、

  • 会場のレイアウト(トイレ、飲食物の購入場所、ごみ箱、途中入退室のルート)
  • wi-fi 、電源の有無について
  • 空調管理

など、対応項目が多岐に渡り、かつ要望や質問の頻度が上がります。
対応できないとなると、快適性の低下が満足度の低下を招き、
準備不足を指摘される残念な結果を招きかねません。
セミナーやカンファレンスの満足度は、あくまでセッションの内容のレベルによって決まるものであり、
会場の快適性に左右されるものではないと思いますが、
運用側の準備不足により、あえて下げる要因を招くことは避けたいところです。

 

best 事項については、有料カンファレンスの運営を行う場合や、
年に1度の祭典の性格を持つカンファレンスにおいては、
ほぼ必須に近いと考えます。

前者においては必須、後者においては尚良いという感じでしょうか。

お客様からお金をいただいているイベントになると、
達成すべき要件のレベルが数段上がります。

  • セッションの内容レベルの高さ
  • プレゼン内容の完成度
  • 会場の充実度
  • スタッフの対応能力の高さ
  • 設備の充実性
  • イベントとしての完成度
  • 過ごす時間の快適性

とこれらのほぼ全てが満たされていない限り、翌年の開催は厳しいものになると覚悟せざるを得ません。
優先順位としては、上記の上からの並び順の通りと考えます。